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二十年前の神奈川新聞記事より

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 富士山を越えて飛来した風船により、寒川町田端の農業大谷応雄さん(七八)と山梨県甲府市立春日小学校児童の文通交流が始まった。大谷さんは昭和初期からシャクヤク栽培に情熱を燃やす県内でも有名な「シャクヤク博士」。五月に自慢の花を児童に送るため、栽培にも一段と弾みがついている。
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 シャクヤク栽培に魅せられた大谷さんは、昭和四年に栽培を始め、県内の先駆者・シャクヤク博士として有名。現在もシャクヤクを面積五千平方メートルで栽培し、切り花として出荷しているが、品種改良を手がけているのは県内で大谷さんだけ。これまでに「大谷ピンク(注釈:大谷桃)」「湘南」「谷の誉」など、二十種類以上の新品種を生み出している。

 甲府市立春日小学校と交流のきっかけになったのは昨年十一月中旬、シャクヤク栽培地で風船を見つけたこと。画用紙に「山梨県甲府市立春日小学校一年生 清水美奈」と書いてあった。風船に夢を託して大空を飛ばした子供たちのことを考え、大谷さんは「風船の便り」のタイトルで、手紙とシャクヤクの花の写真五枚を送った。
 甲府市の春日小学校は毎年、恒例行事として十一月九日に「春日まつり」を開催。
現劇、大型紙芝居の文化活動と、運動場では手づくりみこしの発表、春日音頭の踊り、ゲーム、風船飛ばしを行い一日を楽しんでいる。大谷さんが手にした風船は同校一年一組(高橋秋子教諭)の清水美奈ちゃん(七つ)のものだった。
交流の輪が広がり、昨年十二月下旬、一年一組の児童たちから手紙と折り紙で作ったサンタクロースが大谷さん宅に舞い込んだ。「うちの学校給食はおいしいから食べにきてね」「近くにきたら学校に寄ってください」
 児童たちの便りに目を細める大谷さんは「本当にうれしかった。年を取ると、児童向けの文章を書くのは難しいので五月にシャクヤクの花を送って教室に飾ってもらう。美しい切り花五十本を宅急便に託す」と、栽培作業に力が入っている。(神奈川新聞1990年1月28日)

by otaninoen | 2010-06-03 21:34
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